図4〜図6のdensityの低い水平線△は上腸間膜動脈SMA内の剥離した内膜intimal flapであり、孤立性上腸間膜動脈解離isolated dissection of SMAである。SMA内腔造影の展開の仕方からその背側が偽腔false lumenと思われる。腸管の壊死や虚血所見はない。図13はSMAの選択的血管造影で↑が偽腔の圧迫により狭窄したSMAの部分を示す。大動脈上腸間膜動脈バイパス術を行った。
大動脈解離を伴わない孤立性上腸間膜動脈解離はまれである。急性型で腸管虚血が疑われる症例は手術適応である。
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