図21の骨盤腔に腹水がある(※ )が,図1〜図5で右側に,図13〜図19にも左側に比較して優位に腹水があり(※),図10と図11に左側に腸間膜浮腫がある(▲)が,図11と図12の右側の浮腫(△)の方が強いので右側腸管の絞扼性小腸閉塞を疑う.図12と図13でbeak sign(↑)を呈する腸管があるので図12のaから追跡するとbeak sign(↑)を示す図14のs となり閉塞する.図14〜図16に虚脱した小腸(SB)があり,図14の1もbeak sign(↑)を呈し,図のように図1の62と進展するので単純閉塞の小腸であることが証明され,右側のa〜sはclosed loopを形成している.壁は良好に造影されており壊死はないと推測するが,手術は3日後となり,図Aのごとく壊死に陥っていた.索状物による絞扼性小腸閉塞であった.絞扼性小腸閉塞のCT診断の訓練を重ね,早期診断早期手術に心がけてほしいものである.
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