その他(Miscellaneous)シリーズ3 EXPERT COURSE 解答 【症例 ME 11】

S状結腸捻転.Sigmoid volvulus












図1の腹部単純写真ではcoffee bean signを認めず,全結腸が拡張しているように見える.図25の直腸1は虚脱しており,口側へ追跡すると,図16の10となり図16と図15のbeak sign(↑)とつながり拡張した腸管Aaとなる.Aaは,尾側へは図20のeとなり閉塞するので頭側へ進展し,図2のOとなる.図9の下行結腸D1を尾側へ追跡すると図14のD6でbeak sign(△)を呈し閉塞する.同部位で向かい合ってbeak sign(▲)を示す腸管S1があり,それを追跡すると図2のS29と進展し,Oと連続すると解釈すればA〜OとS1〜S29はclosed loopを形成しており,閉塞部位に直腸と下行結腸が収束するので,S状結腸捻転である.他の拡張した腸管は正確に追跡できず証明は出来ないが,上行結腸と横行結腸であろう.頭側の腸管の追跡は正確でなくても,直腸と下行結腸が2つの,beak signを呈し近辺で閉塞する腸管に合流する所見を認めればS状結腸捻転と診断してよい.大腸ファイバーでS状結腸捻転を認め解除した.













  【参照症例】   1. 【症例 LE 18】
2. 【症例 LE 31】〜35
3. 【症例 GE 11】

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