図1の臥位腹部単純写真にて、ガスで軽度に拡張した、胃の小弯側に胃を圧排する腸管の集簇があり(↑)、図2〜図9のCTでも胃を小弯側から圧排する、明らかなkerckring皺壁を有する、拡張した小腸ループが限局した集簇を作り(△)、滑らかな円弧状の境界を持った嚢状構造(sac-like appearance)に包まれているように見える。手術にて左傍十二指腸ヘルニアleft paraduodenal herniaを認めた。
左傍十二指腸ヘルニアは(図13)、傍十二指腸窩( Landzert窩)と呼ばれる、下腸間膜静脈の右側に生じる先天的欠損部から空腸が後腹膜へヘルニアを起こす。
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