単純CTの図10〜図12で右側結腸に普通便を認めず,内容物は血腫の可能性が高く,小腸または右側結腸での出血を示唆する.図4〜図9と図13と図14の,上行結腸内の△はextravasationで,図10〜図12で多発性の憩室を認め(↑),上行結腸憩室の出血である.図AはCT撮影直後に行った血管造影で,▲が上行結腸内のextravasation.大量の凝血塊と活動性の出血のため大腸ファイバーによる止血操作は不可能で,血管造影を行い出血部位への右結腸動脈の1分枝をマイクロコイルで塞栓し(図B:△,↑は図Aの造影剤が残っているのでありextravasationが続いているのではない),止血に成功した.その後の経過で腸管壊死を示唆する症状は認めなかった.
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