図16と図17の骨盤腔内に腹水がある(※)。小腸の拡張を認めるが、図12の小腸内糞便1が閉塞部位を意味する場合が多いので図11の頭側へ追跡すると図5の14で閉塞する。その原因は図5〜図14の浮腫性に肥厚した小腸△である。約15〜20cmの粘膜下浮腫を呈する病変で、限局性の腸炎である。その先は図13のA〜図10のHとなり虚脱した小腸となる。鎮痛剤で腹痛軽減せず臨床的に絞扼性イレウスの診断で手術が施行された。盲腸から60cmの部位で白苔を伴う回腸壁の炎症性壁肥厚があり部分切除したら粘膜に長さ3cmのアニサキスが付着していた(図17▲)。
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