骨盤腔内で拡張した腸管は比較的ガスが少なく(gasless),腹水があり(※),図10〜図12で腸間膜の浮腫があり(▲),さらに図9〜図14で壁内気腫を認める(△)ので高度の虚血か壊死に陥った腸管の可能性が極めて高い.Closed loopを証明すれば絞扼性小腸閉塞の診断がつくので図15のAと1から追跡する.Aは図11と図10でbeak signを呈し(↑),図10のFとなり閉塞し,1は同じく図10の20で閉塞する.図9〜図7で虚脱した小腸(SB)があり,図6のa 〜図4のc が単純閉塞の腸管で,closed loopが証明された.CT所見を正確に診断し手術を行った.S状結腸と後腹膜間に索状物(band)が形成され,それによる絞扼性小腸閉塞で約30cmの回腸が壊死に陥っていた(図A).
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