図７〜図９は省略．一部の小腸が拡張している．図２〜図４で胆嚢内にガスがあり，図３で胆嚢と十二指腸間に瘻孔が認識できる（↑）．拡張した腸管内の結石を検索すると図１３と図１４の△が結石で，その尾側の図１５で虚脱した小腸SBがあり，胆石イレウスの診断がつく．2.5cm以上の結石が嵌頓するといわれるので石灰化している場合が多いが，石灰化のない結石もあるので注意を要する．2時間後腹痛が増強し，腹部エコー検査で気腫性胆嚢炎の可能性もあるとの報告のため（胆嚢の腫大や周囲の炎症所見がないので気腫性胆嚢炎ではない）緊急手術を行った．盲腸から70cmの部位で3.0×2.7×2.5cmの結石が嵌頓しており（術中写真図A：▲）摘出した．胆嚢は萎縮し周囲に強く癒着し，十二指腸との瘻孔（fistula）を認め，胆嚢摘出術と十二指腸瘻閉鎖を行った．