文献考察:小腸腫瘍本邦報告例の集計
【小腸腫瘍 分類と画像所見】 小腸腫瘍 最近5年間(1995〜1999)の本邦報告例の集計(原著論文/特集)
Author:八尾恒良(福岡大学医学部附属筑紫病院 消化器科), 八尾建史, 真武弘明, 古川敬一, 永江隆, 本村明,
菊池陽介, 高木靖寛, 嶋津剛典, 頼岡誠, 久部高司, 八尾哲史, 西村拓, 蒲池紫乃, 竹下宗範, 永本和洋, 諸隈一平,
櫻井俊弘, 松井敏幸
Source:胃と腸(0536-2180)36巻7号 Page871-881(2001.06)
Abstract:過去5年間の小腸原発性腫瘍の報告例(約480例)を抽出・集計し,20年前の集計と比較した.組織型別頻度は, 癌157例(32.6%), 悪性リンパ腫146例(30.4%), 平滑筋肉腫140例(29.1%), 悪性神経原性腫瘍8例(1.7%), カルチノイド8例(1.7%), その他22例が続き, 組織別悪性腫瘍の明らかな増加傾向はなかった.病変の存在部位は, 良・悪性とも, Treitz靭帯およびBauhin弁より離れた部位で多い傾向にあった.消化管間質性腫瘍における免疫染色が行われた報告は, 1998年度以降では, 約半数の24例(53.3%)であった.前回の集計と比較すると,平滑筋腫の頻度がやや高率であったが, その他,腫瘍の大きさ, 臨床症状などに大差はなかった.
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