図1で肝周囲と脾臓周囲に,図2〜図12で左側に,図18〜図21で骨盤腔内にある大量の腹水(※)は,腸閉塞であれば絞扼性小腸閉塞を強く示唆する.図5〜図8では腸間膜の強い浮腫が示されており(▲),拡張した小腸内にはガスが少ない.図21のAと1から追跡すると,図10と図9で8,9,10の連続性の確認が困難だが,図21の11は図20の10と12となり頭側へ上行し,図10の8と10は図9の9で合流するので図のようなつながりで納得できる.Aは図13のIで閉塞し,1は図14の21で閉塞する.図13のaから図6のhが単純閉塞の小腸で,図12〜図9で虚脱した小腸(SB)がありclosed loopが証明された.腸管壁の造影効果は悪くなさそうだが,腹水量と腸間膜の浮腫所見は強く腸管壁のviabilityは微妙な所見である.緊急手術では150cmにわたり回腸がバンドにより絞扼され壊死に陥っていた. DC:下行結腸,SC:S状結腸.
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