腹部全体痛シリーズ(Generalized Abdominal Pain)5 EXPERT COURSE 解答 【症例 GE 23】

小腸捻転(壊死なし).Small bowel volvulus with no necrosis






肝周囲や骨盤腔内に腹水はない(画像省略).しかし拡張した小腸はgaslessで,図4〜図8の腸間膜間の腹水がある(▲).図1のAと1から追跡すると,Aは図5のQで閉塞するが,図10〜図5の↑は小腸内糞便で,それは単純閉塞を意味する場合が多いのでclosed loopの腸管ではない.1は図8の23まで進展して24あたりから拡張の程度が減少する.そうすると大きく拡張したaとbの小腸が取り残され,追跡すると図3で閉塞する短いclosed loopであることがわかる.図2で虚脱した小腸SBがあり,図5の小腸内糞便を含むQから始まるのが単純閉塞の小腸である.絞扼された腸管の長さは15cm前後で,腸管壁の造影効果は単純閉塞の腸管に劣らず,viableと判断する.手術で空腸回腸移行部が15cmにわたり捻転により絞扼されていたが壊死はなかった(図A:△).捻転を示すwhirl signは捻転部位とCT画像との角度しだいで,必ず描出されるものではない.









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