図1で肝周囲と脾臓背側に大量の腹水がある(※).図8のRと図9の21で閉塞するclosed loopであることには変わりないが,壁は全く造影されなくなり,図9〜図15ではニボーを形成しない線状の,壁に沿って存在するガスは壁内気腫であり(△),壊死に陥った腸管である.さらに,絞扼された腸管の長さが前日はA→Dと1→13までであったが,24時間後はA→Rと1→21となり2倍の長さに延長してしまった(下記症例参照).腹部所見で腹膜刺激症状を呈したので手術となった.S状結腸間膜が後腹膜へ癒着しバンドを形成,そこで回腸が70cmにわたり絞扼され壊死に陥っていた (図A:切除標本).図16の▲は,前日のCTでは直腸の右側に存在していたが,24時間後は左側へ移動しているので石灰化した遊離体であろう(下記).
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