応用問題(Practical Exercises)32  解答 【症例 P32-9】

S状結腸捻転.Sigmoid volvulus

腹部単純写真で左側の輸出脚は数字順に走行するのでS状結腸捻転を示唆するcoffee bean signを示している.




















腹部単純写真の輸出脚の走行を参考にしてCTで図5の1から追跡すると図25の55となり閉塞する.最下段の虚脱した直腸R1は上行し同図25の55と連結する.下段の図28〜図30では輸入脚のS状結腸がbeak sign(↑)を示し,そこから尾側は次第に小さくなっていく.下行結腸との連結は証明できないが以上の所見からS状結腸捻転はほぼ間違いないといえる.手術でS状結腸捻転による壊死を認め(図B),Hartmann手術が行われた.S状結腸捻転の壊死所見の診断は,拡張して壁が薄く,ガスが充満している症例が多くCTでは困難である.

















  【参照症例】   1. 下腹部痛シリーズ(Lower Abdominal Pain) 7 【症例 LE 33】

 【 ←前の問題 】   【 次の問題→ 】  【 このシリーズの問題一覧に戻る 】 【 応用問題一覧に戻る 】