応用問題(Practical Exercises)31  解答 【症例 P31-8】

単純性(癒着性)小腸閉塞.Simple(adhesive) small bowel obstruction




















下段の図25〜図28で盲腸(Ce)と回腸末端(Ti)が虚脱し液状内容物を含まないので拡張した小腸は機械的閉塞である.大部分はgaslessであるが,最上段の肝周囲と最下段の骨盤腔内に腹水を認めない,腸間膜の濃度上昇を認めない,壁の造影効果は良好なので絞扼性の可能性は低い.どこから追跡してもいいが,図9で拡張し始める1からスタートすると数字順に展開し図21の113でbeak sign(↑)を示し閉塞するので,そこかまたは図9の1での単純性閉塞である.




















下段の冠状断画像でも図43の1から図54の74となり,単純性閉塞であることが証明される.今回は手術を承諾した.一塊となった小腸が上腹部の腹壁に癒着し閉塞の原因(図43の1)となっていた.
















  【参照症例】   1. 上腹部痛(Epigastric Pain)シリーズ6 【症例 EE 29】

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