腹腔内の脂肪組織が少ないので読影は困難だが,上段のAcが上行結腸,Tiが回腸末端,Ceが盲腸であろうか.右側結腸と小腸の液状内容物は麻痺性イレウスを示唆する.下段の図18の1〜図22の5は上下で盲端になるので腫大した虫垂で,↑は虫垂内の糞石であろうが,盲腸とのつながりは不明である.下段の腹水(△)と上段の麻痺性イレウスは穿孔性虫垂炎を示唆する.手術で盲腸から虫垂2.5cmの部位(そこまでは正常虫垂)で糞石の嵌頓と穿孔を認め,糞石から遠位部が腫大したdistal appendicitisであった.
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