最上段で大量の遊離ガス(G)と腹水(※)を認める.下段でやや強い造影効果を示す胃前庭部(A)の壁肥厚(↑)は癌であろう.図18と図19の白矢印は穿孔部を示している可能性が高い.図18と図19で狭窄を示し.図18〜図12のAは虚脱しており,CTでは明らかではないが癌の浸潤を示唆する.十二指腸は図11の1から数字順に展開し下行する.ガスで拡張しているが,前庭部癌の不完全閉塞を意味する.手術で前庭部前壁に1.5cm大の穿孔(図A:▲)を認め,食物が多量に腹腔内に漏れており(図A:△)汎発性復膜炎を起こしていた.単純閉塞し,術後の内視鏡と病理検査でsignet ring cell carcinoma.と診断された.
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