応用問題(Practical Exercises)28(外傷)  解答 【症例 P28-7】

出血を伴う回腸間膜裂創・空腸穿孔.Mesenteric laceration with active bleeding・perforation of jejunum




















図5〜図12は省略した.図1〜図4で遊離ガス(白矢印)を認めるので消化管穿孔の可能性は極めて高い.腹水(※)は胃内容物より高濃度を示しているので血液であり,脾臓と肝臓に損傷を認めなければ腸間膜損傷を強く疑う.上段の早期相図15と図21の▲は晩期相の△となりやや腫大し周囲に腹水(※)を認めるのでextravasationであろう.下段の▲と△は大量の血腫を伴い腫大し拡散するので明らかなextravasationである.
出血量を測定してみる.図3の脾臓周囲で300,図21の左傍結腸溝に200,図31の右傍結腸溝で200,図の骨盤腔内に750,合計1450mlとなり大量出血である.手術で空腸穿孔と動脈性出血を伴う回腸間膜裂創(図A)を認め,出血量は2300mlに達した.
























  【参照症例】   1. 日本外傷学会臓器損傷分類2008
2. 外傷(Trauma)シリーズ8 【症例 TE 36】

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