応用問題(Practical Exercises)27(外傷)  解答 【症例 P27-5】

活動性出血を伴う右恥骨骨折.Right pubic bone fracture with active hemorrhage


図Aで↑は骨折の疑いだが,図BのCTでより明白に骨折として描出されている(↑).
















Foleyカテーテルのバルーンとその先端に注意.CTでは下段の早期相(Early)図28〜図35の白矢印が恥骨骨折.早期相の下段図25〜図28の▲は,晩期相の図29〜図32で形を変え拡散している(△)のでextravasationであり,動脈性の活動性出血を意味しTAE(Transcatheter Arterial Embolization:経カテーテル血管塞栓術)を行う適応である.上段の晩期相図13〜図24の↑は早期相では描出されていない,動脈よりdensityが高い,図24で膀胱に近づいていくので尿管である.右側尿管はなぜか描出されていない.血管造影(最下段図C〜図E)では自然止血したようでextravasationを認めないが,念のため両側の内腸骨動脈をゼロフォム細片で塞栓した.Hbが10.5から6.4g/dlに低下したので3単位の輸血を要したが以後は順調に経過した.















  【参照症例】   1. 日本外傷学会臓器損傷分類2008
2. 外傷(Trauma)シリーズ17 【症例 TR 81】

 【 ←前の問題 】   【 次の問題→ 】  【 このシリーズの問題一覧に戻る 】 【 応用問題一覧に戻る 】