上段の図5〜図8にて大腸の拡張はなく小腸だけの拡張だから小腸閉塞である。図13にて小腸ABは図12の小腸Aと小腸Bとなり頭側へと進展するので小腸1とは連結しない。つまり小腸1はここで閉塞し、頭側へ図12の2〜図5の9へと拡張したまま頭側へ進展する。図15で示されているように、CT撮影が図14で終了しており(▲)、恥骨結合部上縁より尾側が撮影されてなく、閉鎖孔のレベルが描出されていないので閉鎖孔ヘルニアの有無の診断が不可能である。1時間後図14より尾側を撮影し(図16)、左閉鎖孔ヘルニアleft obturator hernia嵌頓(△)による小腸閉塞の診断がついた。腹部のCTは恥骨下までちゃんと撮影するようしっかり技師を指導する必要がある。
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