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応用問題(Practical Exercises)25 解答 【症例 P25-7】
穿孔性S状結腸憩室炎・膿瘍のS状結腸への自然排出.Perforated sigmoid diverticulitis・spontaneous drainage of abscess into sigmoid colon
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上段の来院時のCTでS状結腸(S)は図3〜図9で粘膜下浮腫による壁肥厚を示し,憩室(▲),周囲脂肪組織の濃度上昇(△)と腹水(図10〜図13:※)を認めるので憩室炎である.憩室炎例では穿孔所見がないか検索することが大事であり,図4と図5のガス(↑)は腸管外の遊離ガスの可能性がある.広範囲の脂肪組織の濃度上昇(△)も穿孔を示唆する.穿孔の可能性を認識しつつ抗生剤投与し保存的治療が開始された.
下段の2日後のCTでS状結腸の壁肥厚は軽減したが,free airと思われるガス(↑:上下で盲端になり連続する腸管を認めない)は増量している.
下段の4日後のCTでは遊離ガス(↑)がさらに増量し,液状内容物(白矢印)が出現しニボーを形成し始めた.S状結腸(S)の壁肥厚はさらに軽減した.
9日後のCTでは液状内容物(膿)が増量し,壁が強い造影効果を示し膿瘍(↑)形成が完成した.
上図の2日後(初診から11日後)に経皮的ドレナージを試みるためエコー検査を行ったら膿瘍が見つからないのでCT(単純,下段)が撮影された.少量のガス像を含む残存膿瘍(↑)を認めるだけで,膿瘍がS状結腸内へドレナージされたことを証明している.上段の図50の▲が膿瘍とS状結腸を連結する(穿孔した)憩室と思われる.その後は解熱し順調に経過した.
【参照症例】
1.
上腹部痛(Epigastric Pain)シリーズ12 【症例 EE 60】
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