応用問題(Practical Exercises)24  解答 【症例 P24-9】

右(Richter型)閉鎖孔ヘルニア・回腸穿孔・膿瘍形成.Right obturator hernia(Richter’s hernia)・perforation of ileum with abscess formation












下段の右ソケイ部の※は強く造影される壁を有し膿瘍であろう.図25〜28で恥骨筋(△)と外閉鎖筋(▲)を認めるので閉鎖口内の膿瘍である.図22で虚脱した小腸(↑)があり,図21の1から図17の5は機械的閉塞による拡張を示している可能性が高い.従って小腸が閉鎖孔ヘルニア嵌頓を起こし,穿孔して膿瘍を形成したものと解釈する.発症から2週間も経っているので腸管の機械的閉塞を起こさないことがあるRichter型ヘルニア(参照症例)の可能性が高い.図25の白矢印は左閉鎖口内の脂肪腫であり,腸管のヘルニアではない.手術所見:回腸が嵌頓したRichter型閉鎖口ヘルニア,嵌頓を解除したら回腸穿孔と,閉鎖口から大量の膿の流出を認めた.












  【参照症例】   1. その他(Miscellaneous)シリーズ16 【症例 MR 78】

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