上段の画像で肝門部の胆管(△)が拡張している.AとBは胆嚢と思われるが2つあるように見えるのは最下段の図Aで胆嚢に狭窄(▲)を認めるからである.↑が総胆管ということになる.拡張しているが胆嚢内にも総胆管内にも結石を認めない,胆嚢の腫大を認めない,肝門部より末梢の肝内胆管の拡張がない,拡張の程度が腫瘍や結石によるものより強いので総胆管と肝内胆管は先天性の拡張の可能性が高い.図10の白矢印は胆嚢管.Du:十二指腸.図Aと図Bの造影で先天性胆道拡張症(IV-A型:参照症例の解説参照)が確認された.腹痛と黄疸(総胆管閉塞)の原因は不明だが,胆泥や結石で一時的に閉塞したものか?
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