最上段の図4からSMAを追っていくと図12の↑で造影されなくなり,図10〜図15で左側のviableな空腸(▲)および下行結腸(Dc)とを比較して,それら以外の腸管壁の造影効果は明らかに減弱している.右側結腸と回腸の壊死または虚血を伴う上腸間膜動脈塞栓症である.最下段のMDCTのCT angio(図A)で↑が,血管造影(図B)で△が塞栓部である.ウロキナーゼ6万単位+生食水20mlを6回動注し,10時間も経過したのに血栓溶解に成功し回盲動脈に血流が再開した(図C).腹痛が軽減し手術を回避できた.
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