応用問題(Practical Exercises)20  解答 【症例 P20-1】

腹壁瘢痕ヘルニア(不完全閉塞).Incisional hernia(incomplete obstruction)






上段の▲が右側結腸だとすると液状内容物を含むので,拡張した小腸は麻痺性イレウスかまたは不完全閉塞を示唆する.最下段の図20〜図23の↑が腹壁のヘルニア門で,△は腹腔外へ脱出し絞扼された小腸で,すなわち腹壁瘢痕ヘルニアである.図21の1から数字順に展開する口側の拡張したのは単純性閉塞の小腸である.図22のAから始まるのが肛門側の小腸だが,図17のFまで虚脱していないのでヘルニア門での締め付けが緩い不完全閉塞と解釈する.従って脱出し絞扼された小腸(△)はviableなはずである.手術で同所見が確認された.









  【参照症例】   1. 応用問題(Practical Exercises)16 【症例 P16-1】

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