応用問題(Practical Exercises)18  解答 【症例 P18-1】

右総腸骨動脈瘤破裂.Rupture of right common iliac artery









図4で上行結腸(Ac)背側に小腸が群がっているのは異常な所見だが,虚脱し拡張または絞扼所見は認めないので“内ヘルニア”ではなく,移動盲腸があり後腹膜に固定されない状態がそこまで及んでいると解釈すべきであろう.図8で分岐した右総腸骨動脈(CIA)は下降し図14で外腸骨動脈(EIA)と内腸骨動脈(IIA)に分岐する.図10と図11の↑は大きさがCIAの1.5倍以上あるので総腸骨動脈瘤であり.図10〜図12の均一な低濃度を呈し辺縁が平滑な※は瘤内の古い血腫である.Extravasationを認めないが図7〜図16の▲は連続する瘤外の血腫または血液,骨盤の後腹膜腔で高濃度の△は完成されたやや古い血腫で,低濃度の※は凝固しつつある,または液状血液であろう.従って診断は右総腸骨動脈瘤破裂となる.図15の1〜図13の15はS状結腸.手術を拒否されたが順調に経過し1ヶ月で退院した.












  【参照症例】   1. 右下腹部痛(Right Lower Quadrant Pain)シリーズ4 【症例 RE 16】

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