早期相と晩期相を比較しやすいように並べ替えた.1)早期相の↑は胆嚢であるが腫大し,内容物は高濃度である.2)早期相と晩期相両相で壁の造影効果を全く認めず,壊死性胆嚢炎の可能性が高い.3)早期相の図9と図10の▲は晩期相の図25〜図27の△となり大きくなり拡散するのでextravasationである.4)図9〜図12の腹水(※)は胆嚢の内容物と同濃度を示し,胃内容物より高濃度を呈しており血液と思われる.5)図28の虚脱したIVCは重度のhypovolemiaを意味し,血圧低下,頻脈と共に出血を裏付ける.従って診断は出血性壊死性胆嚢炎となる.手術で腹腔内に2000mlの血腫と血液,胆嚢動脈から胆嚢内へ活動性出血,胆嚢は壊死性で穿孔部位から血液の腹腔内への流出が確認され胆嚢摘出が行われた.
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