応用問題(Practical Exercises)16  解答 【症例 P16-9】

自然解除された子宮広間膜裂孔ヘルニア.Spontaneously reduced hernia of small bowel through a defect of broad ligament of uterus












上段の図17〜図20で右側結腸は液状内容物を含まないので拡張した小腸は機械的閉塞であろう.腸間膜の濃度上昇は認めないが,大部分がgaslessで,下段の図29〜図33で骨盤腔内に腹水(※)があるので絞扼性の可能性を否定できない.図30のAは図28のCで閉塞し図27の虚脱した小腸(Sb)となる.1は数字順に展開するが,図21の11〜図17の15までは虚脱し図16の16からまた拡張し,図9の110となり上行する.図20のabはaとbに分かれ上行する.つまり図28のCで閉塞し,図21の11〜図17の15まで途中で狭窄を示す単純性閉塞との診断となる.手術で淡血性の腹水中等量,40cm長の小腸と腸間膜の充血と浮腫,その両端は絞扼されていたと思われる圧痕,左側子宮広間膜に2×3cmの裂孔を認め,自然に解除された子宮広間膜裂孔ヘルニアと思われた.













冠状断画像では図10のGが閉塞部位で,図12の31〜図15の34が狭窄部位.

















  【参照症例】   1. 下腹部痛シリーズ(Lower Abdominal Pain) 10 【症例 LR 46】

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