図6のTi が回腸末端の起始部である.図4の上行結腸(Ac)から図14の盲腸先端(Ce)まで10cmに及ぶ,粘膜下浮腫による全周性の壁肥厚を示し,憩室内糞石(△)を,背側に後腹膜筋膜の肥厚または液貯留(↑)を認めるので盲腸憩室炎である.粘膜下浮腫を示す結腸の真ん中に位置し,周囲の炎症所見が強いので図9と図10の▲が責任病変であろう.図10の1〜図10の7が正常虫垂で,急性虫垂炎は除外できる.急性虫垂炎の診断で手術となったが,盲腸憩室炎と判明し,回盲部切除が施行された.病理:cecal diverticulitis with peritonitis,normal appendix.
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