応用問題(Practical Exercises)15  解答 【症例 P15-4】

絞扼性小腸閉塞(壊死なし).Strangulated obstruction of small bowel with no necrosis












下段の図15〜図23の▲は正常虫垂を示しているので急性虫垂炎は否定できる.図16〜図18の盲腸(Ce)は液状内容物を含まないので拡張した小腸は機械的閉塞であろう.Gaslessで,最下段の骨盤腔内に腹水(※)を,図19〜図21で腸間膜の濃度上昇(△)を認めるので絞扼性小腸閉塞の可能性が高い.下段の図15の臍直下のA〜図16のLはclosed loopを形成している.図15でbeak sign(↑)を認め,図14の1から数字順に展開するのが口側の単純性閉塞の小腸で,図15のa〜図16のf が肛門側の虚脱した小腸.
















臍近辺での癒着性単純性閉塞と診断されNGチュ−ブが挿入され,3日目に症状の改善がみられないのでイレウスチューブに入れ替えた.下段の第8病日のCTで遊離ガス(図1:白矢印)を認め手術となった.臍ヘルニアだが,15cm長の小腸(図A:↑間)が絞扼され,(考えにくいことだが)腹腔内へ拡張膨隆したヘルニアであり,輸入脚の絞扼部で穿孔を起こしていた(図B).














  【参照症例】   1. 腹部全体痛シリーズ(Generalized Abdominal Pain)14 【症例 GR 66】

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