腹部全体痛シリーズ(Generalized Abdominal Pain)3 RESIDENT COURSE 解答 【症例 GR 14】

S状結腸捻転・壊死.Sigmoid volvulus with necrosis








図19と図20でS状結腸はbeak signを呈したまま(▲)で捻転は解除されていない.S状結腸の腸間膜の浮腫(※)と血管の怒脹(△)は改善なく,壁は粘膜下浮腫で肥厚し,腸管壁の造影効果は明らかに減弱しており(↑),虚血状態が増悪している.再度行った大腸ファイバーで粘膜壊死を認め手術となった.S状結腸が時計回りに360度捻転し壊死に陥っており,切除し一期的に吻合した.通常はガスで拡張し捻転を起こすと言われ,ガス抜きだけで捻転も解除される.しかし,この症例のように拡張の原因が主に糞便である時,CTで腸間膜浮腫または虚血所見を認めたら,ガス抜きだけでなく捻転解除を確認すべきである.












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