応用問題(Practical Exercises)13(外傷)  解答 【症例 P13-5】

十二指腸穿孔.Perforation of duodenum









遊離ガスや腹水を認めない.十二指腸は図5の1〜図15の21までである.G:胆嚢,H:膵頭部,ivc:下大静脈.異常所見は,1)図16〜図19で十二指腸下行脚から水平脚移行部で粘膜下浮腫による壁肥厚(↑)を示している.2)最下段の図22〜図24で十二指腸尾側後腹膜に液貯留(▲)を認める.3)図22と図23の△は遊離ガスを示している可能性が高い.従って,十二指腸穿孔を疑い4,5時間後にCT再検査を行うべきである.CTで臓器損傷を認めないと判断され帰宅したが,8時間後腹痛が増強し再来院した.












下段は8時間後のCT画像であるが,下大静脈(ivc)と右腎周囲に大量の遊離ガスを認め,手術となった.下行脚と水平脚移行部に5mm大の穿孔が確認された.










  【参照症例】   1. 外傷(Trauma)シリーズ5 【症例 TR 21〜24】
2. 日本外傷学会臓器損傷分類2008

 【 ←前の問題 】   【 次の問題→ 】  【 このシリーズの問題一覧に戻る 】 【 応用問題一覧に戻る 】