下段の2mmスライス画像ではより明瞭なextravasation(↑)だけでなく,図33と図34では両側に粘膜下浮腫(▲)を伴う十二指腸潰瘍(△)も認識できる.内視鏡検査で十二指腸潰瘍からの活動性出血(図A)を認め止血した.吐血例の検査はCTではなく内視鏡が第一選択である.90%以上の症例で出血源が発見され,即止血操作が可能である.大量出血または血腫が充満しているため出血部位を発見できない,何らかの理由ですぐには内視鏡検査が出来ないときにCT検査は有用である.この例のように経静脈的造影CTで,特にthin slice(2または3mm) CTが望ましい.
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