右側結腸に液状内容物を認めず,拡張した小腸は大部分がgaslessで,最下段の図28と図29で腹水(△)を,図7〜図9で腸間膜の濃度上昇(▲)を認めるので絞扼性小腸閉塞の可能性が高い.図13でbeak sign(↑)を示し,1から拡張し始める小腸を追跡すると,図16の70で閉塞するのでclosed loopを形成していることが証明された.間に2スライスあるが5mmスライスCTだから許容範囲であろう.図16〜図18で肛門側の虚脱した小腸(SB)があり,口側の単純性閉閉塞は図12の数字1から始まり数字順に展開する.Closed loopの壁の造影効果は,単純性閉塞の壁と比較して同等であり壊死はない.手術で索状物(band)による絞扼性小腸閉塞を認め,90cm長の空腸がうっ血と腸間膜の浮腫を呈していたが壊死はなく索状物切離のみ行なわれた.
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