応用問題(Practical Exercises)10  解答 【症例 P10-9】

絞扼性小腸閉塞(壊死なし).Strangulated obstruction of small bowel with no necrosis









図10と図11で盲腸(Ce)は通常便を含み,回腸末端(Ti)は虚脱し,拡張した小腸はgaslessで,図19で腹水(※)を,図10〜図12の▲は腸間膜間の腹水を示しているので絞扼性小腸閉塞の可能性が極めて高い.図16から追跡すると,1は図5の20までAは図10のQまで展開するが,図7と図8の↑と図7の△がbeak signを呈しているのでその辺が真の閉塞部位であろう.図7と図8でbeak signと連結する虚脱した小腸(SB)を認め,図5の丸数字1〜図2の丸数字4が口側の単純性閉塞の小腸であり,closed loopを形成する絞扼性小腸閉塞の診断がつく.壁の造影効果は良好で壊死はない.翌日症状が改善しないので手術となった.小腸間にband(図A:白矢印)があり,そこで約50cmの空腸が締め付けられclosed loopを形成していたが,壊死はなくband切離のみが施行された.










  【参照症例】   1. 右下腹部痛(Right Lower Quadrant Pain)シリーズ3 【症例 RE 15】

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