応用問題(Practical Exercises)9  解答 【症例 P9-4】

絞扼性小腸閉塞(壊死なし).Strangulated obstruction of small bowel with no necrosis









上腹部で拡張した小腸は大部分がgaslessで,上段の図3〜図5で腹水(※)を,下段の図10〜図15で著明な腸間膜濃度上昇(▲)を認めるので絞扼性小腸閉塞の可能性が高い.図2から追跡するとAと1が図9のHと45で閉塞し,図10と図11で虚脱した小腸(SB)があり,図11の丸数字1から始まり数字順に展開する口側の単純性閉塞を証明できたのでclosed loopを形成した絞扼性小腸閉塞の診断がつく. Viabilityはどうか? 単純性閉塞の小腸壁と同程度の造影効果を示しているので壊死はないと判断する.手術所見:小腸中央部85cmが,肝左葉と腸間膜間に形成された索状物により絞扼されclosed loopを形成し,虚血,発赤と浮腫(図A:↑間)を認めたが,索状物を切離したら色調は改善し切除は不要であった.












  【参照症例】   1. 右下腹部痛(Right Lower Quadrant Pain)シリーズ3 【症例 RE 13】

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