胆嚢(GB)以外に腹痛の原因はなさそうだが急性胆嚢炎か? 図1〜図17まで胆嚢(GB)が描出されているので長軸で8.5cm(5mmスライス)だが,図11では短軸で4cmだから腫大とはいえない(△は胆石).エコー検査では95×38mm.図17と図18の周囲脂肪組織の軽度上昇(▲)が唯一の上記major criteriaであり,急性胆嚢炎の診断基準を満たさない.最近言われるようになったことだが,図2〜図7の造影動脈相で肝床部の造影効果(↑:下段の静脈相で消失する)は急性胆嚢炎の所見であり,さらに 図5〜図8で胆嚢に接する十二指腸が粘膜下浮腫による壁肥厚(白矢印)を示しており急性胆嚢炎を裏付けている.胆嚢壁の造影効果を認めず,壊死性胆嚢炎を疑えば正解.手術と病理検査で壊死性胆嚢炎と診断された.
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