応用問題(Practical Exercises)6  解答 【症例 P6-7】

感染性腸炎・急性虫垂炎.Acute appendicitis with infectious colitis












回腸末端(Ti)は図11から始まる.盲腸(Ce),上行結腸(Ac)と,横行結腸(Tc)の右1/3までの粘膜下浮腫による壁肥厚は感染性腸炎の可能性が極めて高い.図16の1〜図23の8は軽度腫大した虫垂であるが,この時点では急性虫垂炎ではなく盲腸の炎症が波及した結果と思われる.












入院後4回の水様性下痢が出現した.2日後のCTで盲腸(Ce)は粘膜下浮腫を示しているが,上行結腸(Ac)の浮腫は消失し,腸炎が緩解しつつある.しかし,図34〜図36の↑は2日前以上に腫大した虫垂で,壁の造影効果も明白となり,周囲脂肪組織の濃度上昇(▲)と,腸炎が治癒しつつあるのに腹水(※)も認めるので真性の急性虫垂炎である.手術および病理検査でphlegmonous appendicitis と診断された.感染性腸炎に急性虫垂炎を合併することは決してまれではない.













  【参照症例】   1. 右下腹部痛(Right Lower Quadrant Pain)シリーズ18 【症例 RE 88】

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