心房細動のある患者が腹痛を訴えたらまずSMA塞栓症を疑う.SMAは図4から始まり下行するが,図16から造影されなくなる(↑).さらに追跡すると図19と図20で微妙な所見を示し(△),図21からは造影効果(▲)を認めるようである.図28の1〜同図の31はS状結腸.かなり末梢での閉塞だから,最も壊死に陥りやすい盲腸(Ce)と回腸末端(Ti:図22〜図24)を始め,小腸は造影効果を示しており壊死や重度の虚血はない.診断不明のまま経過し,4日後に腹膜刺激症状が出現し手術となった.盲腸から20cmの部位から100cm長の回腸が血流悪く(図A)切除された.
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