図13〜図19は省略.肝右葉に大きな腫瘍性病変(下段図7〜図12:白矢印)を認める.肝臓周囲の腹水は血液であることを示唆する所見が4つある.1)図9と図10の胃液より高濃度を呈している,2)図10〜図12の帯状の高濃度(▲)は“sentinel clot sign”といわれ血腫を意味する,3)図20〜図22で腹水(※)は膀胱内の尿より高濃度である,4)図2〜図7の↑はextravasationを示しており,肝腫瘍の腹腔内破裂である.肝原発性腫瘍でも転移性腫瘍でも,腹腔内破裂を起こすのは肝外に突出した部分(図5〜図7:△)である.図Aの血管造影でもextravasation(↑)を認め,スポンゼルで塞栓し止血に成功した.HCV抗体が陽性だから肝細胞癌の破裂であろう.
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