図１と図３のガス（白矢印）は肝表面から2cm以内に存在するので門脈内ガスである（胆道内ガスは胆汁の流れに逆らって上昇するので肝表面近くの末梢まで到達しない）．図１０〜図１２で△はviableな小腸で，▲は対照的に壁の造影効果を認めない．図１３〜図１７で壁内気腫（↑）を示しているので，小腸壊死と診断する．手術で120cm長の回腸壊死（図A）を認めたが，絞扼性の所見はなく，図１０〜図１２で開存したSMAを指摘できるので，NOMI（Non-Occlusive Mesenteric Ischemia：非閉塞性腸間膜虚血症）であろう．