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腸閉塞・イレウス特集(obstruction+ileus)19 RESIDENT COURSE 解答 【症例 ILR 93】
単純性(食餌性)小腸閉塞.Simple small bowel obstruction by food impaction
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図21〜図24で上行結腸(Ac)は液状内容物を含まないので,拡張した小腸は機械的閉塞の可能性が極めて高い.図17〜図23の↑は“小腸内糞便(食物残渣)”であるが,閉塞部位を示していることが多く,閉塞の原因を究明する手がかりになる.周囲の小腸はほとんどが虚脱しており,図16の口側の拡張した小腸(1)を追跡すると図13の28となり十二指腸(Du)と連結するので,小腸内糞便(↑)が閉塞部位であり閉塞の原因である.腫瘍性病変,重積や外部からの圧排を認めない,閉塞部位で癒着による狭窄や屈曲がなければ食餌性閉塞の診断となる.結構大きな固まりで,空腸での閉塞だから保存的治療では長引く可能性が高い.
正確にCT診断されイレウスチューブ(図26:△)が挿入された.16日経過して食物残渣は肛門側へ進展したが,いまだに回腸内(臍を中心にして右上から左下への斜線の右側に回腸は位置する傾向がある)にあり,2個(白矢印と↑)に分割されている.食物残渣が嵌頓している回腸は粘膜下浮腫を呈している所見は残渣による長期的な刺激によるものか? 19日目に手術となり,8cm長と6cm長の食物塊が盲腸から20cmの部位で嵌頓していた.用手的に砕けたので盲腸へ送り込んだ(milking).用手的に砕ければ,小腸を切開して食物残渣を取り出すのは,感染の原因となりうるので慎むべきである.
【参照症例】
1.
上腹部痛(Epigastric Pain)シリーズ18 【症例 EE 89,90】
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