腸閉塞・イレウス特集(obstruction+ileus)17 EXPERT COURSE 解答 【症例 ILE 84】

絞扼性小腸閉塞(捻転・壊死).Strangulated obstruction of small bowel due to volvulus with necrosis




















図17と図18で上行結腸(白矢印)が虚脱している,拡張した小腸はgaslessで,数字が記された小腸内側の腸間膜の濃度上昇(例:図17〜図20の▲)は著明で,図9〜図12の大量の腹水(※)は絞扼性小腸閉塞を強く示唆する.図20で拡張し始める1から追跡すると,図24の177で閉塞する.間に3スライスあるが,5mmスライスCTであること,真の閉塞部位はCT所見より近接することも考えられるのでclosed loopと診断するのに許容範囲であろう.図18〜図20の△は渦巻いた感じがでており,捻転の所見であるwhirl signと解釈する.造影効果はかなり低下しており,壊死に陥っている可能性が高い.上段で拡張した他の小腸が口側の単純性閉塞である.小腸壊死と診断され緊急手術が行われ,癒着による狭窄と180度の捻転(図A:↑)を認め,100cm長の小腸が壊死に陥っていた.


















  【参照症例】   1. 上腹部痛(Epigastric Pain)シリーズ7 【症例 EE 31】

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