図1〜図3で右側結腸(白矢印)は液状内容物を含まず,拡張した小腸はgaslessで,下段の図10〜図16で腸間膜の濃度上昇(▲)を,図13〜図16で少量だが腹水(※)を認めるので絞扼性小腸閉塞の可能性が高い.図17〜図21の△は腹水ではなく膀胱である.図19から追跡するとAは図16のDで閉塞する.1は図10の70で盲端になるが,図13と図14で典型的なbeak sign(↑)を示しているので,その辺が真の閉塞部位であり,closed loop形成が証明された.図1のD1〜図10のD10が下行結腸で,図10のS1〜図1のS10がS状結腸だから,図15と図16のSBは肛門側の虚脱した小腸で,口側の単純性閉塞の小腸は図14の丸数字1から始まり上行する.図8のabはaとbに分かれて上行する. 8時間後に腹痛がさらに増強し鎮痛剤が効かなくなったので手術となった.索状物により70cm長の回腸が絞扼されclosed loopを形成し壊死に陥っており切除した.的確なCT診断がなされて8時間前に手術されておれば壊死はなかったものと推測する.
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