図13〜図16で右側結腸(白矢印)は液状内容物を含まず,拡張した小腸は大部分がgaslessで,腹水を認めないが図13〜図16で腸間膜の濃度上昇(▲)を認めるので絞扼性小腸閉塞の可能性を否定できない.その腸間膜の支配を受ける図15のAと図16の1から追跡すると,図12のRと図13でbeak sign(↑)を呈し図13の36で閉塞するのでclosed loop形成が証明された.少し距離を置くが図17の丸数字1から拡張し始めるのが口側の単純性閉塞の小腸(直線的に展開する部分は同数字で示されている)で,図13と図14で肛門側の虚脱した小腸(SB)を認める.図7のabはaとbに分かれ,同図のcdも同様にcとdに分かれ上行する.単純性閉塞の小腸とclosed loopの壁の造影効果に差はないため壊死はない.正確なCT診断がなされ緊急手術となった.Bandによる絞扼性小腸閉塞でclosed loopを形成し虚血状態を示していたが,絞扼解除で改善しviableと判断された.
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