図13〜図16の右側結腸(白矢印)は虚脱しており,拡張した小腸はgaslessで,図25〜図29の骨盤腔内に腹水(※)を,上段の図9〜図12で腸間膜の濃度上昇(▲)を認めるので,その腸間膜の領域の小腸が絞扼されている可能性が高い.図26から追跡すると,Aは図15のNで,1は図13の78で閉塞するのでclosed loopを形成している.図13と図14に虚脱した小腸(SB)を認め,口側の単純性閉塞は図12の丸数字1から拡張し始め,丸数字順に展開する.Closed loopの腸管壁は単純性閉塞の壁と比較して造影効果がやや低下しているが,まあまあにenhanceされているので壊死はない.正確に診断され手術となった.大網に異常裂孔があり,盲腸から30cmの部位から100cm長の回腸が内ヘルニアを起こしていた.絞扼を解除したらviableな腸管と判断し切除せず,裂孔を縫縮した.
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