図9〜図11で盲腸(Ce)は通常便を含み,図1〜図10と図13〜図20の腹水(※),図9〜図13の腸間膜の濃度上昇(▲),その腸間膜の支配を受ける小腸はgaslessだから,絞扼性小腸閉塞の可能性がある.図18から追跡すると,Aは図7のLで,1は図6の13で閉塞し図5と図6の虚脱した小腸(SB)につながるからclosed loopを形成している.その他の拡張した小腸内糞便(食物残渣)を含む小腸が単純性閉塞の腸管で,起始部と口側への展開は指摘できないが,closed loopを証明できれば十分である.自信が持てなければNGチューブまたはイレウスチューブからガストログラフィンを注入してCT撮影すれば診断が容易になる(空腸での閉塞を疑えば50mlで30分後,回腸末端での閉塞で大量の液状内容物を認めたら100mlで2時間後).図10で外腸骨動脈(EIA)と外腸骨静脈(EIV)の造影効果に差がないのでかなり時間の経過した晩期相のCTだからviableかどうかの判断は困難だが,単純性閉塞とclosed loopの壁の造影効果に差はないようだから壊死はない可能性が高い.
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