腸閉塞・イレウス特集(obstruction+ileus)15 RESIDENT COURSE 解答 【症例 ILR 73】

腹腔内膿瘍・単純性閉塞.Intraabdominal abscess・simple small bowel obstruction






図1〜図6は省略.図8〜図20の右側の▲は上下で盲端になるので腸管ではなく膿瘍である.起始部と口側への追跡は不可能だが,左側で拡張した小腸(△)は過度に拡張して壁が伸展され緊満感を示しており,麻痺性イレウスではなく機械的閉塞を示唆する.図10〜図13で膿瘍の背側で虚脱している結腸(白矢印)も機械的閉塞を裏付ける.図13〜図15の膿瘍内の高濃度物質(↑)は腸管外へ排出された糞石と思われ,膿瘍の原因は穿孔性虫垂炎の可能性が高い.手術で同所見が確認され,大量の膿を吸引したが,炎症が強いため虫垂を同定できなかった.術後7日間ドレーンから糞便の排出を認めたが,自然治癒した.









  【参照症例】   1. 右下腹部痛(Right Lower Quadrant Pain)シリーズ3 【症例 RR 14】
2. 右下腹部痛(Right Lower Quadrant Pain)シリーズ17 【症例 RR 82】

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