腸閉塞・イレウス特集(obstruction+ileus)15 RESIDENT COURSE 解答 【症例 ILR 72】

S状結腸癌による大腸閉塞.Colonic obstruction with sigmoid cancer






図4で上行結腸(Ac)と下行結腸(Dc)が糞便とガスで拡張を示し,下行結腸より肛門側での閉塞を示唆する.図5の1から追跡すると図9の22と図10の23で閉塞し,図8〜図11の高濃度の造影効果を受ける壁肥厚と腫瘤(↑)が責任病変であり,癌であろう.その肛門側図11の24のS状結腸〜図16の30の直腸は虚脱していないので不完全閉塞である.内視鏡検査で同所見が確認され(図A:△が癌),経肛門的にイレウスチューブ(図B:▲)を挿入したが,固形便が多いため効果的な減圧は出来なかった.嘔吐が続いたため翌日下行結腸に人工肛門を造設し,後日切除し人工肛門を閉鎖した.









  【参照症例】   1. 下腹部痛シリーズ(Lower Abdominal Pain) 12 【症例 LR 57】

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