下段の図21〜図24で右側結腸(白矢印)は液状内容物を含まないので,拡張した小腸は機械的閉塞であろう.Gaslessで,図17〜図20で著明な腸間膜の濃度上昇(▲)に加え,図1の大量の腹水(※)はほとんどの例で絞扼性を強く疑うべきである.最下段の図28から追跡を始めると,Aは図9のUで,1は図11の120で閉塞するのでclosed loopを形成している.図10と図11で連続する虚脱した小腸(SB)を認め,口側の単純性閉塞の小腸は図3〜図7の△であろう.絞扼された小腸の壁は造影効果を認め壊死はないと思われる.翌日腹部膨満が増強したので手術となった.盲腸から20cmの部位で70cm長の回腸が索状物により絞扼されclosed loopを形成し,壊死に陥っていた.CT撮影時にはまだviableであり,翌日になって壊死に進行した可能性が高い.
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