腸閉塞・イレウス特集(obstruction+ileus)12 EXPERT COURSE 解答 【症例 ILE 59】

絞扼性小腸閉塞(壊死なし).Strangulated obstruction of small bowel with no necrosis












図1で腹水(※)があり,拡張した小腸はgaslessだから図21から追跡してみると,Aは図16と図15でbeak sign(↑)を呈し図15のHで閉塞し,1は図2の50となり上行するので,拡張した小腸は図15のHでの単純性閉塞である.図7〜図18の腸間膜の強い濃度上昇(▲)は絞扼性小腸閉塞を示唆し,実はその腸間膜に属する,拡張のない小腸が絞扼された小腸である.一部は壁肥厚を示し,一部は虚脱しているが,closed loopの証明は不可能である.壁は単純性閉塞の小腸と同等な造影効果を示しているので壊死はないと判断する.正確に診断され手術となった.大網が虫垂切除部に癒着しbandを形成(図A:△)し,80cm長の小腸(図B:白矢印間)が絞扼され虚血状態であった.Bandを切離し様子をみていたら虚血状態が改善し,蠕動も認めたので切除は不要であった.











  【参照症例】   1. 腹部全体痛シリーズ(Generalized Abdominal Pain)1 【症例 GE 4】

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